急勾配を緩やかなスロープへ。福祉施設の車いす対応エリアを広げるバリアフリー改修事例

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今回のご相談は、平塚市で運営されている福祉施設様からのご依頼です。
県への申請を行うにあたり、施設全体のバリアフリー性を見直す必要がありました。

計画にあたっては、図面上の整合だけでなく、日々の運用やどんな方が利用される施設なのかといった実態を丁寧に確認することから始めました。

バリアフリー基準のうち、「努力義務」とされている項目についても、どこまで適用するのかを関係者間で入念に協議しています。

そのうえで、限られた予算の中でも実態に合った優先順位を整理し、急勾配となっていた通路は緩やかなスロープへと改修、あわせて扉の撤去や入れ替えを行い、車いすの利用者でも対応できるよう配慮した環境を整えました。

申請基準を満たすことに加え、日々の現場で無理なく使い続けられることを重視したバリアフリー改修事例です。

場所 神奈川県平塚市
リフォームした場所 外構(スロープ)、トイレ、他

急勾配を、幅を確保した安全で緩やかなスロープに改修

施工前


外構スロープ 施工前

施工後

外構スロープ 施工後


もともと道路から施設の玄関までの通路となっている駐車場は、一部に市の基準である「1/12勾配」を満たしていない箇所がありました。

現時点では車いす利用者の利用は想定されていませんでしたが、福祉施設として県への申請を行うにあたり、より幅広い利用者が安全に利用できる環境づくりが求められていました。

そこで今回は、駐車場全体を大きく変更するのではなく、一部に着目し、市の基準を満たす、負担の少ない緩やかなスロープを新たに設置するご提案を行いました。

必要な部分に的を絞って整備することで、利用しやすさと現実的な改修計画の両立を図っています。

玄関ドアを両開きにし、十分な開口幅を確保

玄関ドア 両開きドア

県や市が示すバリアフリー基準では、車いす利用者も無理なく通行できるよう、通路幅や扉の有効開口幅を確保することが求められています。
施設内の動線についても、こうした基準にそった見直しが必要になっていました。

玄関はもともと引き戸が設置されていましたが、構造上の制約により、十分な開口幅が確保することが難しい状況でした。

そこで、今回は引き戸のまま調整するのではなく、扉を両開きに変更し、開口幅を余裕をもって確保できる計画をご提案しました。
既存の壁や周辺構造をそのまま残しながら、必要な開口幅を確保することで予算との兼ね合いをクリアしています。

扉を撤去し、車いすがスムーズに通れる動線を確保

施工後 扉撤去

室内の扉も既存のものでは開口幅が十分といえず、車いす利用者にとっては通行の妨げになる可能性があることがわかりました。
そこで今回は、新たに引き戸などを設置するのではなく、実際の利用状況を踏まえたうえで、扉を撤去するという判断をしています。

扉をなくすことで十分な開口幅を確保し、車いす利用でもスムーズに通行できる動線を実現しています。

トイレの扉を入れ替え、出入りしやすい開口幅へ

トイレドア 施工後

トイレドア 施工後

トイレについても、既存の扉では有効開口幅が十分とはいえず、車いすでの利用を考えると改善が必要な状況でした。

そこで、壁や間取りを大きく変更せず、できる限り開口幅を確保できる方法として、扉を親子ドアへと入れ替えています。

必要に応じて開口を広げることができ、日常の使い勝手と、車いす利用時の対応を両立できるよう整えました。

階段の手すりを見直し、片側から両側へ新設

階段手すり 施工後

市の規定では、階段は直線階段であることに加え、手すりを両側に設置することが求められています。
現地の階段は、もともと直線階段として整備されており、構造自体には問題がない状況でした。

一方で、手すりは片側のみに設置されていたため、基準との整合を図る必要がありました。
そこで、階段本体には手を加えず、手すりのみ新設することにんありました。

ご利用ありがとうございました!

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